エピホリと十六夜喫茶2,3話の後記

EPISODE + HOLIC 後記

エピホリが誕生するきっかけは弟の「最近のお前は性欲が溜まりすぎている」という一言でした。効果音作ったり、システム周りをいじっていたら思いの外時間がかかりましたが、自分の満足のいくシステムになったのでそこは満足です。UIいじりは楽しいですね。

 

菊砂月は何言ってるのかわかんねータイプのヤンデレが好きなので、ラインナップがそれに偏ってしまった感があります。少年の、幼い思考が故の押し付けがましい愛に完全包囲されるストーリーにしました。

以下、各ルートの裏話とか。ネタバレ含みます。

・赤ずきん

相手の血肉を食べれば半永久的にその人と一緒にいられる。その人の一部になれる。「一緒にいたい」という思いの終着点はカニバリズムだと菊砂月は思います。

彼にとって「食べてもらう」という行為は性行為に近いといっていいほどの至福かもしれません。下手したらアレとか牛乳の代わりに混ぜられてそうです。今考えました。

自らの身体を切断して料理に混ぜても何も言わない家も家です。彼は一体誰と暮らしているんでしょうね。

個人的には気に入ってるセリフが多いキャラです。

・ヘンゼル

どんな手段であれ、恋の邪魔者が現れたらなぎ倒すものです。たとえ邪魔者がそんな気はなくとも邪魔者は邪魔者です。きっと彼の目には妹が邪魔者に見えたんでしょう。

三人の中で唯一(?)刃物をチラつかせて物理的に脅してくるサイコパスです。愛が重すぎて壊れるシーンがとても好きなので入れました。

どうでもいいですが「鉈」はフォントの都合上で「ナタ」になりました。あと名前を何度かグレーテルと間違えてました。刺されますね。

・いばら姫

心細かったりするときに誰かに優しくされるといつもより何十倍も嬉しく感じませんか?そんな訳で一番勘違いが酷いキャラでした。根暗でべとべとした気持ち悪いヤンデレを目指しました。

男の子なのに姫はなぁと思っていばら姫の名前(らしい)タリーアと言わせましたが、別に作中に名前は出ないので、いばら姫でもよかったかな。

うええっていう感じの表情差分が気に入ってます。

 

 

性欲の捌け口に製作したゲームでしたが、想像以上の評価を頂けてとても嬉しいです。励みになります。生きててよかった。

他の童話でもみたい!というありがたい声を頂いたのですが、実は3つの童話以外にもボツになったものがいくつかあるので、そのうち今回の3つと合わせて一つの作品にしたいなーと思っています。今度はボイス付きでやりたいですね!…どれも言うだけならタダです。エロルートも作りてぇなぁ。

なにはともあれ、プレイしてくださった皆様、本当にありがとうございました。

 

 

十六夜喫茶にようこそ 半身幕間と代償 後記

桜ちゃんがメインのお話でした。桜がちょくちょく出てくるので、春のうちに描こうと思っていましたが無理でした。漫画って時間かかりますね。次は夏、というか海のお話なので早め早めに描き始めるようにします。

以下、補足のようなものです。

・十六夜喫茶

大正時代のカフェがそのような形態だったということで、店員さんたち(4人)はほとんどの場合、お客さんと一緒に座って話し相手になります。店長のツクモはカウンターでコーヒーを淹れているか厨房で料理をしています。

・桜の夢と姉

桜の見ていた夢は昔の記憶のフラッシュバックです。2話で姉とは離れて暮らしている、と言っていた桜ですが、それは母から聞いた偽の話で、既に姉は他界しています。

桜の姉は、桜の病弱体質を改善するための大量の輸血により死亡しました。

・桜の樹

3話の最後に咲いていた桜の木は十六夜喫茶の背面辺りにある設定です。

2話冒頭の「綺麗な桜の樹の下には~」は、埋まっているかは別としてこの桜の樹にネタが繋がっています。

・幕間姉妹の名前

幕間 都(姉) 幕間 千代(妹)

幕間(まくあい)…芝居の演技が一段落して幕をおろしているあいだのこと。

人生としては幕をおろしているけれど、千代によって現世に留まり続けている都の状態から幕間という名字にしました。

都(みやこ)…ミヤコワスレという花から。花言葉はしばしの慰め、別れ。

花の名前にしようと前から決めていたので、話の流れと性格からミヤコワスレのミヤコにしました。

千代(ちよ)…千代紙の千代から。

響きが好きでつい使っちゃう名前の一つです。思い込み一つで死者を現世に縛り付けるほどの生への執着力の持ち主です(嘘)。